ラノベ感想&紹介便

本と人の、出会いの一助に

【新作ラノベ感想】 TAMAYA

久しぶりのボカロ小説、凄く面白かったです!期待を大きく上回るキャラと展開の刺さり具合に圧倒されました!

 

 

【概要】

MF文庫Jより2023年4月25日に発売。

同タイトルのボカロを小説化した作品。

著者は三月みどり先生

原作・監修はChinozo先生

イラスト担当はアルセチカ先生

 

【あらすじ】

夏祭りで翔とレナに出会った少年は、『特別』に憧れていた――。

 

ずっと劣等感を抱いていた。

勉強や運動はもちろん、料理や裁縫もいまいちで得意だと言えるものは何もなかったし、友達を作るのも苦手。

しかも、弟は俺と違って何でもできる優等生だ。

なんでもいいから人より上手くできて、誰からでもいいから特別だと認められたかった。

 

「俺の生きてる意味ってなんだよ! 誰か教えてくれよ」

 

それでもキミと一緒に見たあの日の花火は俺に『特別』を教えてくれた。

だから挑戦してみるよ、また一緒に花火を見たいから。

あの夏の体験は現実だったのか――。

これは『特別』になることを諦めていた少年が大切なものを見つける不思議な夏の物語。

 

【キャラクターについて】

得意なことを見つけられず、両親には優秀な弟と常に比較され、劣等感に苛まれ続けている少年、優輝が主人公。彼の『特別』になりたいという切実な思いと、自分は誰からも必要とされてないという悲しい思いの表現から心の痛みが強く伝わってきました。そんな彼に深く共感できましたし、幸せを掴んでほしいと心から願いました!

 

【展開について】

『特別』な存在になりたかった優輝が自分を『特別』だと思えるようになるまでの過程が凄く丁寧で最高!入れ替わりのなかで『特別』を体感して、その先で他の誰にもない自分だけの『特別』を見つけるという流れがエモかった!

要所で描かれる辛い現実とそれに負けないくらいの明るく前向きな展開、そして甘酸っぱい恋。どれも素晴らしかったです!

 

【推しポイント】

TAMAYAポーズが滅茶苦茶可愛い!

 

電子書籍版購入リンク】

bookwalker.jp