ラノベ感想&紹介便

本と人の、出会いの一助に

ロクでなし魔術講師と禁忌教典23巻の感想をネタバレありで語る

この記事はロクアカのことが大大大大大好きなただのファンが、23巻を読んで感じたことをただひたすら綴るだけのものです。それでもよろしければ、ぜひ最後まで読んでいってください!

 

 

【断章感想】

記憶も薄れるほど長い時を正義の魔法使いとして旅してきたと分かる彼を思い、とても悲しい気持ちになりました。なんでそんな場所にいるの、早く帰ってあげてよ、皆待ってるんだよ。そう訴えたくなるほど切ない。けれども確かにその姿は、大いなる、善なる、気高く、眩きものでした。

【序章感想】

全てを救い、英雄となって、正義の魔法使いになる夢を叶えて、愛する人と添い遂げる。これが彼の理想の世界で、彼女の理想の世界でもあった。なんとも言えない気持ちが溢れるその描写に魅入られました。たとえそれが夢だとしても、こうしてグレンとセラのラブラブな会話を浴びられて、とても幸せな気持ちになれました。

26pのセラの問いかけに頷いたグレンに対する彼女の反応を語る一文が、とても印象深くてきっと一生忘れられないです。

【一章~四章感想】

グレンとセラと、アルディアの人々との交流。三章まではグレンとセラの平和なスローライフ物語として、コメディあり、お約束あり、そして懐かしの右に曲がるありと、とても心地よい。やはりグレンは教師やってる姿が一番生き生きとしているなと改めて強く思いました。

そして四章からは一気にこの理想の世界の終わりへと近づく緊迫感に満ちた展開となり、幸せな時間が終わることに、終わることが正しい道だと理解していても終らないでと願う自分が確かにいました。

【五章感想】

ついに訪れる夢との別れ。セリカの言葉がグレンに前を向かせ、セラの『Lost last word』がグレンの背中を押す。なんて力強く希望に満ちた美しい光景なのだろうと思いました。

セラのグレンを心から愛してると分かる台詞の数々、そして最後に二人が交わした生まれ変わったらその時は今度こその約束に、強く胸打たれ。こういう悲しいだけじゃない別れの描き方が上手すぎるんですよ羊太郎先生は!本当に素晴らしかったです!

【最終章感想】

グレンの帰還、そして覚醒の描写があまりにも格好良すぎて心と身体が震えました!魔術特性の生かし方とかネーミングとか、もう全てが最高!

また、ジャティスがここまでのことを成し遂げた理由も明らかになり断章と繋がった瞬間は震えましたし、ずっと嫌いになれないなと思っていた彼のことを初めて心から好きだと思えました。

そして謎かけの提示と共に語られる、リィエル、ルミア、システィーナが夢から醒めて世界に到達し正義の魔法使いになるまでの対話の描写も滅茶苦茶良すぎてヤバかった!特にシスティーナと祖父の会話は泣きました。

【エンディング感想】

全てが終ったかと思いきや、断章の対比となるおぞましき神威との対峙。全てが繋がった瞬間。そしてグレンの旅の始まりと皆との別離という勢いの良すぎる展開に心が追い付きませんでした。最後のシスティの涙まじりの叫びが読者の心も代弁しているようで。あぁ、はやく24巻が読みたい....