このタイプのミステリ系物語は久々に読みましたが過去一楽しめました!知らない世界の知識で語られるものを心から面白いと思えることに感動!

【概要】
電撃文庫より2024年11月8日に発売。
著者は逆井卓馬先生
イラスト担当は遠坂あさぎ先生
【あらすじ】
ほろ苦くも瑞々しい、科学と、恋と、ミステリー。
思うに〈青春〉というのは、よくできた推理小説のようなものだ。
失われてしまった恋愛成就の桜の謎。部活勧誘の小さな違和感。巨木の樹齢に秘められた物語。密室で消えたハムスター。壊れかけの生物部に捧げられた、高校生たちの切実な決断。
無関係だと思われたひとつひとつの因果はどこかでつながっていて、あとから振り返って初めて俺たちはそれを〈青春〉と認識する。そこでようやく気付くのだ。見落としていた大切なことに。
「検証してみようよ……科学的に!」
これは、科学をこよなく愛する高校生たちが日常で直面する数々の謎に挑む、綱長井高校「理学部」のささやかな活動記録。
――そして、一つの初恋が解き明かされるまでの物語である。
【感想】
日常にみつけた様々な謎を理学の知識を巧みに使い解明していく若者たちの、驚きと興奮に満ち、時に甘く時に苦い、今ここにしかない青春を堪能できました!
主人公の出田くん(いずたと読むがデルタとも呼ばれる)とヒロインの岩間さん(いわまと読むがガンマとも呼ばれる)、理学系知識と探求心に富んだ二人の小気味よい会話のキャッチボールと、恋にはまだ至らずとも尊敬と思いやりの情が交差する特別な空気を醸し出す関係がとても素敵です。
ミステリ面は専門的な用語が出ながらもとっつきにくいものではなく、キャラクター達が筋道立てて丁寧に分かりやすく語っているのにすごく心惹かれ、どの謎もワクワクしながら解決過程を楽しむことができました。小さな違和感から知識と推理で真実を手繰り寄せるキャラクター達が僕の目にはとても格好よく映りましたね。其々の謎が一つの目的に収束する展開の美しさと、先人たちが築いてきた理学が見せてくれる世界の奥深さにすっかり魅了されました。
ドラマ面は味のある魅力的なキャラクター達の、思惑であったり苦悩であったり優しさであったり友情であったり、そんな様々な感情が絡み合いとても素敵で読み応え抜群の青春模様を構築していたなと感じました。終盤には驚きの真実と、格好良い宣言と、気持ちの良い始まりの一歩と、最高のタイトル回収が待っていて超満足!
この物語はぜひとも理学部シリーズとして長く続いてほしいです!
【推しポイント】
デルタくんとガンマさんの絡み、会話すべてが尊い!!