今年の下半期の激推し新作は計16タイトルでした。そしてその中でも特に心に刺さった、応援したい、布教したい10作を選出しましたのでご紹介していきたいと思います!手に取るきっかけになれたら嬉しいです。

1.自分をSSS級だと思い込んでいるC級魔術学生
『強者が力を隠していると見えるように全力を尽くして演技して喜びを感じる』主人公の活躍を描く笑いと熱いのハイブリッドな勘違い英雄譚。
演技力と胆力と、努力で身に付けたC級の実力でフリーダムに振る舞う主人公が面白くて格好良くて、そんな様々な活躍にきっと夢中になれる!他者より圧倒的に魔術の才能がなくとも、誰かを助けられるような、最強の魔術師になりたいという夢を叶えるために諦めることなくひたすら努力を続けている彼だからこその、重みのある言葉と行動が学友達の人生を変えるきっかけになるという学園ドラマ的な感動も味わえます!
持てる能力をフルに使い絶対的強者と渡り合った終盤の描写は圧巻で、あれほど読んでて興奮と衝撃を味わえる文章はなかなかお目にかかれないですよ!
2.星が果てても君は鳴れ
人や物から自分にしか聴こえない不快な音が鳴り響き、心の拠り所や生き甲斐すら失って人生に絶望し死のうとした主人公がヒロインに自殺を止められて動き出す物語。
なし崩し的に始まった同棲生活のなかで様々な綺麗な音に囲まれ、音楽に触れ、命の尊さを再認識して、様々な葛藤や絶望や衝突を越えて人生に希望と愛を見つけたその果てで、大切な人のために、大切な人への想いを胸に輝きながら歩む主人公が本当に格好良くて素晴らしいのです!そしてヒロインもまた最高に可愛くて魅力的で、幸せな未来を求めて愛する人たちと楽しく一生懸命に生きる姿は愛おしい。
強く深く尊い『愛』に満ちたキャラクター達の言葉と行動と歌に心を撃ち抜かれます!
3.ウィッチーズ・セレクト 二人の魔女の英雄譚
人々を守る治安維持組織の新人エージェント魔女の2人による、世界の命運をかけた選択と愛の百合共依存物語。
仄かに百合で素敵な友情を感じさせるような戦いと共にある日常生活の中の気軽な会話劇を楽しめる前半と、彼女たちに課された使命と世界の真実が明かされてから大きく雰囲気が変質し、暗黒まっしぐらな地獄と次々明かされていく絶望的な真実にガツンと心を殴られる中盤以降の温度差がこの作品の持ち味の一つ。只一人のためのヒーローを目指した彼女と自分が消えることで世界を救済する覚悟を決めていた彼女の対峙と辿り着いた結末をぜひ見届けてほしいです。
切なくて苦しくも、決然とした想いの力が読者の心に光を与えてくれる、そんな最高の物語!
4.嫉妬探偵の蛇谷さん
嫉妬や悪意が根本となる様々な事件を、嫉妬にまみれ悪意を許さない陰のある美人な蛇谷さんが鋭い視点と舌鋒で嘘を暴き解決していく、学園青春“探偵”物語。
蛇谷さんが持つ最高のかわいいとカッコいいを会話劇や事件と絡めて見せる魅せ方が最高で、残念かわいいの極致なところがとっても魅力的!また嘘がつけない主人公の、普段の受け身でツッコミ役でサポート担当な姿と、いざという時は凄く男らしい活躍をみせる姿というギャップを見せてくれるのも大変良きなんです。事件の内容は胸が痛く切ないものもあったり愚かとしか言いようがなくため息しか出ないものだったりと様々で独自の面白さを感じられます。
謎解きにも青春にも真摯に向き合い紡がれていて、互いの傍が唯一無二の居場所なヒロインと主人公の関係が素敵すぎる作品です!
5.公爵夫人に相応しくないと離縁された私の話。
魔術を使えない。その唯一の欠点のみで周囲から心ない扱いを受けてきた一人の女性が離縁と勘当の末に降り立った隣国で幸せになるお話。
自分の本当の価値を知り、ありのままの自分を見て知って好きになってくれる人たちと出会い、純粋で尊い愛を注がれたことで本来持っていた才能の花を開化させて活躍していくヒロインの序盤と180度違う生き生きとした姿がとても素敵!彼女が隣国で掴んだ幸せは、決して降って湧いたものではなく自ら行動して「本当の自分」と「価値」を示し続けて掴みとったものという展開が滅茶苦茶良きなんです。どん底から幸せになる系物語のなかでもこれは傑作!
滅茶苦茶素敵で可愛くて格好良い理想的な女性の心情・思考の変化と人生の描き方が最高!
6.はじめよう、ヒーロー不在の戦線を。
世界を救った最強無敵のヒーローであった少女に脳を焼かれた者達の、再び訪れた世界の危機に対する生き方を鮮烈に描いた群像劇であり人形兵器に乗って戦うヒーローの物語。
一年前に世界を救いこの世を去った少女が生き残った者達に遺していった熱と其々の少女に対する感情。それらが重なり、絡み合い、時にはぶつかり合いながら紡がれていく展開が凄く良い!そして大切な幼馴染を失ったことで無気力になっていた主人公が見せた、無理だと言い続けながらも過去に心を潰されかけても諦めず、託された者として、自分の意志で、目の前の危機に立ち向かい誰かを救おうとする姿は紛れもないヒーローで、その姿はきっと見る者の心に強く響くのでしょう。
滅茶苦茶熱いドラマとアクションを浴び続けるような最高の読書体験ができる作品でした!
7.推し騎士に握手会で魔力とハートを捧げるセカイ1
魔物と戦う騎士達が国営のアイドルのような形で存在する世界の、多種多様なアイドル騎士達と限界化する推し活美少女達の活動を描く物語。
全力推し活、恋人になれない両想い模様、騎士達の命がけの戦いなど、ハートフルもラブもバトルもとても魅力的に描かれていて楽しさの沼に浸かれます!ヒロインの絶対一途な愛や、会話・ファンサや個人レスポンスに対する感極まった反応など、推しに関するあらゆる言動が最高に可愛い!そしてそんな彼女の推しは立派なヒーローで、元狩人の経験を生かした技能で活躍する姿も、性格ゆえの不器用さも、ヒロインへの想いが物語の進むたびどんどん深まっていく様子も、イベント等での振る舞いも、全部が最高!
推し活題材の作品のなかでのトップクラス認定待ったなし!タイトルテーマのヒロインとヒーローの握手会での交流会話全部が滅茶苦茶甘くて可愛くて尊いのもポイント!
8.よって、初恋は証明された。 -デルタとガンマの理学部ノート1-
日常にみつけた様々な謎を理学の知識を巧みに使い解明していく若者たちの、驚きと興奮に満ち、時に甘く時に苦い、今ここにしかない学園青春物語。
ミステリ面は専門的な用語が出ながらもとっつきにくいものではなく、キャラクター達が筋道立てて丁寧に分かりやすく語っておりどの謎もワクワクしながら解決過程を楽しむことができます。其々の謎が一つの目的に収束する展開の美しさと、先人たちが築いてきた理学が見せてくれる世界の奥深さにすっかり魅了されました。ドラマ面は味のある魅力的なキャラクター達の、思惑であったり苦悩であったり優しさであったり友情であったり、そんな様々な感情が絡み合いとても素敵で読み応え抜群の青春模様を構築しています。
理学系知識と探求心に富んだデルタくんとガンマさんの小気味よい会話のキャッチボールと、尊敬と思いやりの情が交差する特別な空気を醸し出す関係がとても素敵!
9.僕はライトノベルの主人公
キャラクター達が「自分はライトノベルの登場人物である」ことを自覚し、その作者に『僕はライトノベルの主人公』というこの物語の執筆と完成を委ねられ、公人を主人公兼語り部として配置し現在進行形でストーリーが進み本が完成に近づいていくという究極のメタフィクションを実現した1冊。
キャラに「生きている」を強く感じる描写表現。物語の構成のお手本に沿いながらも、一人称や三人称、作者に与えられた属性や能力を巧みに使い彼らがトラブルを乗り越え全身全霊で物語の完成を目指し進む過程。観測者、読者の存在を意識したここでしか見られないであろう独特な言動。その他にも読んで感じる様々な魅力が詰まっています。
メタに抵抗がなければきっと最高の読書時間を味わえます!これがメタフィクションの新境地です!
10.学園の姫攻略始めたら修羅場になってた件
ヒロインは6人。修羅場が発生するのも間違いなく。けれど彼女達が深い感情を向けるのは主人公とは限らない故に、カオスで拗れ、様々な形の欲望と嘘と愛で彩られた学園青春物語。
主人公はちゃんと格好良くて、けれどただモテモテなだけではなく別種の感情もとある姫達から向けられて、結果複雑な関係性と環境を知らぬ間に生み出していく様は不憫で面白くて最高!そしてヒロインの属性は幼馴染み、友人、イケメン、お嬢様、後輩、隣の席、と多種多様でありつつさらに隠された個性もあり、そんな彼女達が見せる可愛い恋心や重い執着を起点とする言動の数々に、時に萌え時に驚き時に翻弄され時に癒されて、様々な楽しさを味わえたのもこの作品の大きな魅力!
修羅場誕生への導き方に感じる匠の技と、ド直球のようでいて色んな思惑が絡まり複雑怪奇に形成される新機軸の修羅場模様が滅茶苦茶凄くて楽しいです!