三大傑物少女&皇女&後輩騎士の激重愛と癖強さと可愛さの表現に夢中になれました!

【概要】
著者は武葉コウ先生
イラスト担当はゲソきんぐ先生
【あらすじ】
エルドストロム帝国の三大組織――銀狼騎士団、火鳥商会、白鯨魔術院。帝国の秩序を守るには不可欠な存在の三大組織だが、帝国ではなく己の主にのみ忠誠を誓い、主の名を喧伝するため、日夜対立し手柄を奪い合っていた。
元皇帝騎士のアールは、皇女から三大組織を制御して欲しいと告げられ、組織を立ち上げた三人と会うも――。
「ご主人様、ご奉仕させてください!」
「ボスのこと、ヒモにして養ってあげるから!」
「マスターは、甘やかされて、癒やされたいんだもんね」
アールが五年前に救った少女たちで!恩返しに、何でも望みを叶えてくれる少女と組織を手に入れ!?
【感想】
国の治安を武力、商売、魔術の三方面で維持しながらも対立する三つの組織の主であったアールの、戸惑いとてんやわんやと大活躍の様子が時に面白おかしく時に格好良く、魅力的に描かれていて彼のことが大好きになれました!
さらに組織を立ち上げた代表であるかつて救った少女達の自身に対する深い想いと立派な生き様を受けて、「救った責任をちゃんと取ろう」「彼女達に相応しい主になろう」と決意するという展開も織り込まれて、こういう物語のなかで成長して魅力が増していくのが最高!
そしてこのお話の三大ヒロインである、銀狼騎士団長でワンコ系メイドのプリマ、火鳥商会長で献身一生懸命なロゼッタ、白鯨魔術院聖女で子供っぽさと母性を兼ね備えるキルシー。各々の恩返しの個性、愛情の示し方、過去や感情の深堀りをしっかりと丁寧にバランス良く表現していて、全部凄い楽しかったです!
バトルシーンの迫力も文句なしで、白兵戦のキレ、銃撃の巧み、魔術の荘厳と三者三様の描写に魅了されました!
ラブもコメディもバトルもシリアスもハートフルも、全部の要素がハイクオリティで素晴らしかったです!
【推しポイント】
滅私奉公気質だった主人公が、少女達の恩返しという名の奉仕と献身と癒しでちゃんと幸福を感じられていて生き方の考えが変化して、それが後の大きな危機を乗り越える一助になる演出がとても良かった!